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卒業式

.10 2017 未分類 comment(0) trackback(0)


学生だった頃は年が明け、お正月・入試・節分・ひな祭り・卒業式と続き、この年明け早々の儀式の入試が始まると後期の授業は終わる。

入試は自分にとっては大変な試練であったが、一旦、大学と言うところに潜り込めば入学した学生にとっては長い休みでしかない。

しかもその時期に受験者は苦しい時を過ごしている。

こちらは昨年の自分の苦しみを思いだし、今年の受験生の苦しみを思いやりニヤニヤする。

他人の苦労は蜜の味とはよく言ったものだと思う。



入試の次には卒業式があるわけだが、最近義兄弟でも無いが、それに近いような人から心温まるお話を聞いた。



彼には体の不自由な娘さんがいた。いたと過去形で書く理由はその娘さんが闘病の末、高校2年生の7月に身罷られたから。

彼女は産まれて間も無く神経と筋肉が失われていく病に犯されたにもかかわらず、頭脳は明晰で明るく前向きだった。



このことは以前にこのブログで書かせて頂いたし、読んで下さる方々もご記憶にあられるかと思うが、この娘さんが今日、卒業式を迎えられるのである。



彼女の卒業式は県立北大津養護学校に在籍した頃の担任の先生からの一本の電話で始まる。

「娘さんに卒業証書をお渡ししたいのですが卒業式の当日にどなたかご来校頂けますでしょうか…。」

彼女のご家族の方々もこの申し出を喜んで受けられた。

そして正にこの時間、平成29年3月10日の午前中に彼女の姉が亡くなった妹の代わりに卒業証書を受け取っておられる。

講堂に校長先生が読み上げる妹の名が響き渡り、姉が「はいっ!」と返事すると講堂に静かなどよめきが広がる。

姉は静かに壇上に上がり校長先生に深々と辞儀をしてから卒業証書を受け取る。

その時、ご両親も先生も学友たちも卒業証書を受け取る美しい姉の姿に、この世に舞い戻った妹を重ね見て、亡くなった学友も一緒に卒業できることをその身に感じ取る。



卒業式とは、先生が卒業していく生徒の幸せを心から願って送り、生徒は先生に教えて頂いた数々のことに心から感謝し、社会へ、或いは次の学校へ進む決意を示す。教師も生徒もお互いの出会いに心から感謝し、謝意を表明する儀式であると思う。



生前彼女が動かぬ手をなんとか動かして書いた色紙が我が家の玄関口に飾ってある。その額も今では家の一部と化し、見えてはいても見えなくなっている。

生ある者として、たった17年でこの世を卒業していった彼女からのメッセージに羞じる次第である。

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リコちゃん、ご卒業おめでとう。

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