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.30 2014 日記 comment(0) trackback(0)
友人が亡くなった。

彼は日車協連青年部会の設立時からのチャーターメンバー。
国立大の工学部を出ていて、整備士の国家試験問題の策定に係わっていた。
そこらに転がっている鈑金塗装屋の老いや若きの経営者さん達とはちょっと似つかぬ逸なる人材。
その日、夜の9時頃に帰ると言っていたそうだが11時を過ぎてもかえらないので弟さんが見に行ったところ工場ーで亡くなっていたと聞いた。
齢51。業界にとっても痛恨の極み。
やっと商売の酸いも甘いも噛み分けて計画的に事業を押し進められるお年になられたにもかかわらず死んでしもうた。
年老いたご両親、年の離れた若い妻、子供が参列者の涙を誘う。
私にも子どもがいる。孫もいる。私にもしこの事態が起こった時、冷静に葬式を取り行えるかが心配である。いや、行えない。転げ回って泣き叫び、醜態の限りを参列してくださる方々にお見せする。
棺を載せた霊柩車をお見送りして、空を仰ぎ見れば、あまりに清んだ夏の空が恨めしい。
何で晴れとんねん!お前も泣け!マツ(友人の愛称)のために泣けや!

この友人のお葬式には曹洞宗のお坊さんが4名ほど読経しておられた。
重低音のお声の方と高音域の軽やかなお声の方とが上手く配置され、あたかもサラウンドシステムの様に読経の声と鐘や木魚の音が式場を駆け巡る。
曹洞宗と言えば我が家の宗旨でもある。
開祖の道元禅師は座禅の中に悟りを見出されたと聴く。
いや、勝手に聴いた様な気になっているだけかも知れん。
ただ何と無く、私はそんなイメージを持っている。
ひたすらに座禅を組むお姿。

延々30分間は椅子に座ったまま数々の経典を拝聴した。
般若心経のみは一緒に経を唱えることができたが、その他の経は意味も何もさっぱりわからない。
棺の中の友の耳にこのお経は届いているのだろうか。
少なくとも心臓の停止により肉体は酸化し始めていて今はもう単なるタンパク質の塊りでしかない。
そのタンパク質の塊に経など聞こえるはずも無く、理解する脳にも動作に必要な酸素は届いてはいない。
生身のままで聴いてる私にとっては苦痛以外のなんでも無いが、黄泉路に旅立つ彼にとっては案内の地図にもなろう有難い経典なのかも知れない。
しかし、第一に彼がその様な経典に精通していたとは聞かないし、そうとも思えない。
そんなことを考えているうちにこの葬送の式に対して疑問だらけの私が空に向かってクソったれーと叫んでも、ほんまのクソったれはそこらじゅうに生きている。
そしてクソったれでないマツが死んでしもうた。

お経を唱えるお坊さんたちに教えて欲しい。
誰を(何を)拝んでるのですか?
私たちは何を聴いているのですか?
この葬式の主は死んだ友人、それとも人前で30分間お経をあげ続けるお坊さんですか?
この戒名は誰が何のためにつけたのですか?
私にとってマツはマツオカのままなんですけど…。

曹洞宗と言えば永平寺。
荘厳と言う言葉では表現しきれない厳かさは度々訪ったため多少は存知あげている。
真冬の雪の白と建物の黒の2色しかない世界の中で修行に励む若き僧たちの素足に驚き、そして感動する。一処に立ち続け、拝観者を案内する。これもまた業なのか?
NHKの報道特集か何かで永平寺の修行僧たちの卒業のためだったかの禅問答を拝見したことがある。
その壮絶な禅問答から何とも間延びした葬式のあり様が繋がらない。
棺の前でお経を唱えるお坊さんよりマツの死を嘆き悲しんでいる私は葬式のあり様に疑問を持っていることに気が付いた。

これから先の時代になれば、ますます持って私の様な、お坊さん、或いは現代の仏教を理解できない人間が増えて来る様に思えてならない。
車を所有する若者も減った。
免許を取る若者も減った。
生活に必要不可欠だった車を手放し、移動には地下鉄か路線バス、バイクや自転車にした。
個人の生活に最も必要なものだけを選ぶ現代の若者が最終的に選んだのは携帯電話だった。
恐ろしいことに彼らは結婚ですら必ず必要なものとは思っていない。
そんな時代に貴方や私の子孫が先祖祭りに重きを置くのだろうか。
逆に考えると、か細い子孫たちの収入で私に対する先祖祭りに金を使わせたくないと言う方が本音に近い。
こんな親に育てられた子供が仏教を理解し、信心する心を持つはずが無いと思う。

自動車屋は世間が自動車を否定する大変な時代に呑み込まれて行くのであるが、お坊さんも同じく存在理由を失くしてしまう時代がすぐそこに来ている。

そんなことは無いと仰るあなたは、たった100年ほど前まで日本の文化の最先端に位置していた京都の呉服屋さんの業界がどうなったかを説明できますまい。

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